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テレアポのコツを全部やらない|今週直す1つを、断られた通話から選ぶ

  • BtoB
監修
中尾 大也
株式会社XtoX 代表取締役社長 中尾 大也

大阪府出身。幼少期に祖父が経営する建設会社の廃業を経験し、企業存続と経営の本質に関心を持つ。新卒入社したベンチャー企業では初月にトップマーケティング賞を受賞。その後、大阪支社のコンサルティング責任者として事業拡大を牽引し、社員40名から300名規模への成長と東証グロース上場に貢献。上場後はグループ企業の執行役員を歴任。2023年に株式会社XtoXを創業し、中小企業のセールス・マーケティング支援に従事。

大阪府出身。幼少期に祖父が経営する建設会社の廃業を経験し、企業存続と経営の本質に関心を持つ。新卒入社したベンチャー企業では初月にトップマーケティング賞を受賞。その後、大阪支社のコンサルティング責任者として事業拡大を牽引し、社員40名から300名規模への成長と東証グロース上場に貢献。上場後はグループ企業の執行役員を歴任。2023年に株式会社XtoXを創業し、中小企業のセールス・マーケティング支援に従事。

「コツを16個読んだけれど、どれから試せばいいのかわからない」——テレアポの記事を読むほど、やることが増えて手が止まります。今どこで止まっているかを分け、今週直す1つを選ぶ手順を、600社以上の戦略設計を行うXtoXが解説します。

・目次

    「トークスクリプトも作り直したし、かける時間帯も変えました。それでもアポが増えません」

    「コツを16個ならべた記事を読みましたが、どれから試せばいいのかわかりません」

    「先月より頑張っているはずなのに、何が良くなったのかを上司に説明できません」

    テレアポの相談をいただくと、この3つはよく出てきます。どの方も、コツはすでにいくつも知っています。知りすぎたせいで、どれから手を付けるかが決められなくなっている状態です。要点は一つで、今週直す場所を1か所に決めてから架電すると、成果が動いたかどうかが初めて読めるようになります。

    この記事でわかること

    ・ 今どこで止まっているかを、比率の計算をせずに3つに分ける方法

    ・ 止まっている場所ごとに、今週試すことを1つだけ選ぶ表

    ・ 断られた通話の聞き返し方と、そこで見る3点

    ・ そのまま社内で使える見直しチェックリスト(8項目)

    コツは足すほど効かなくなる

    テレアポのコツをあつかう記事は、たいてい8個から16個の項目がならびます。声のトーン、最初の20秒、受付での言い方、二者択一のクロージング。どれも間違っていません。読めば読むほど「たしかにそうだ」と思える内容です。

    問題は、営業が2〜3人しかいない会社がそれを全部やろうとしたときに起こります。月曜に名乗りを変え、火曜に時間帯をずらし、水曜に切り返しを足す。金曜になってアポが1件増えていても、増えた理由がどれなのかを誰も言えません。翌週、また別の記事を読んで別のコツを足すことになります。

    XtoXの支援現場で、アポが安定して取れるようになったチームには共通点があります。一度に変える場所を1か所だけに絞っていることです。持っているコツの数は、思ったほど関係がありませんでした。変えた場所を1つに絞ると、その週の記録がそのまま答え合わせになります。

    手順1:止まっている場所を3つに分ける

    最初にやるのは、自分の架電が今どこで止まっているのかを見る作業です。コツを選ぶのは、そのあとになります。

    ここで受付突破率やアポ率を計算しはじめると、たいてい途中で止まります。分母をどこに置くかで数字が変わり、その議論だけで1時間が消えるからです。かわりに、その日の架電記録を3つの山に分けてください。数えるのは件数だけで、割り算はしません。

    その日の架電を分ける3つの山
    どんな通話か この山が厚いときの意味
    ①つながらない 誰も出ない、番号が使われていない、留守番電話になる リストの鮮度か、かける曜日と時間の問題です
    ②受付で切られる 担当者につながる前に、営業電話として断られる 名乗りと用件の一言が、取り次ぐ理由になっていません
    ③担当者に断られる 担当者と話せたうえで、必要ないと言われて終わる 相手の状況と、こちらの用件がかみ合っていません

    3つの山のうち、いちばん厚いものが今週の対象です。1日ぶんでは偏りが出ますから、直近5営業日ぶんをまとめて分けてください。紙に正の字を書くだけでも判定はできます。

    なお、1週間の架電が10件に満たない場合、この分け方では判定できません。その場合はコツを探すより先に、架電にあてる時間そのものを確保する話になります。

    手順2:今週直す1つだけを選ぶ

    厚い山が決まったら、そこに効くことを1つだけ選びます。大事なのは、選ばなかった場所を今週は触らないと決めることです。台本も、時間帯も、リストも、同時に動かすと判定ができなくなります。

    厚い山ごとに、今週やることと触らないこと
    厚い山 今週やること(1つだけ) 今週は触らないこと
    ①つながらない かける曜日と時間を2枠だけ入れ替える。同じリストで比べる 台本、リストの入れ替え
    ②受付で切られる 名乗りのあとの一言だけを書き換える。以降の台本はそのまま使う 本題の説明、クロージング
    ③担当者に断られる いちばん多い断り文句を1つ選び、返しを用意して全員で同じ言い方にする 名乗り、かける時間帯

    台本そのものを組み直したい段階であれば、テレアポのトークスクリプトの作り方で手順をまとめています。断り文句への返しを増やしたい場合はテレアポの切り返しを、そもそもリストが合っていないと感じる場合は営業リストの作り方を先に読んでください。今週の1つを選んだあとで、残りは来週以降に回します。

    手順3:断られた通話を3本聞き返す

    録音を聞き返しましょう、という助言はよく見かけます。ただ、聞き返す対象までは書かれていないことが多く、実際にはアポが取れた通話を共有して終わっている会社がほとんどです。

    XtoXでは、支援先の成功した架電の音源を集めて構造を分解しています。そのうえで社内の勉強会にすすめているのは、逆の聞き方です。担当者まで届いたのに断られた通話を3本選んで聞くほうが、直す場所がはっきりします。アポが取れた通話には、相手側の事情という再現できない要素が多く混じっているからです。

    XtoXの現場から

    ある支援先で、成功した架電の録音だけを朝礼で流していた時期がありました。3か月続けたところ、メンバーから「うまい人の通話を聞いても、自分の断られ方とは場面が違う」という声が出ました。そこで週1回15分、担当者と話せたのに断られた通話を3本だけ全員で聞く形に変えたところ、名乗りの直後で切られている通話が5人中4人に共通していることがその場でわかりました。直す場所が1か所に決まったのは、成功例をやめてからです。

    聞き返すときに見るのは、話し方の上手さではありません。次の3点だけを確認してください。

    相手の声色が変わった秒数

    通話のどこで相手の態度が変わったかを、秒数でメモします。名乗りの直後なのか、商材の説明に入った瞬間なのか、金額の話が出たときなのか。ここが特定できると、書き換える一文が決まります。多くの場合、変化はこちらが思っているより早い段階で起きています。

    こちらが続けて話した長さ

    相手が口を挟まないまま、こちらが何秒しゃべり続けたかを測ってください。30秒を超えている通話は、内容の良し悪しに関係なく断られやすくなります。台本の文章量が多いのか、緊張して間を埋めているのかで、対処は変わってきます。

    断られたあとに残せたもの

    断られた通話でも、担当者の名前、いま使っている他社の名前、検討する時期のいずれかを聞けていれば、その架電は無駄になっていません。3本聞いて1つも残っていないなら、切り返しの言葉より先に、最後にひとこと聞く習慣をつくるほうが早く効きます。

    手順4:直す時間を先に予定へ入れる

    架電の時間は予定表に入っているのに、直す時間は入っていない。これが、コツを読んでも実行されない最大の理由です。空いた時間にやろうとすると、たいてい空きません。

    週の初めに、火曜と木曜の終業前15分を「聞き返しと書き換え」として先に押さえてください。架電の予定を入れるのと同じタイミングで確保します。架電が終わってから探そうとすると、たいてい流れます。

    XtoXの現場から

    当初は金曜の夕方に60分をまとめて取り、1週間ぶんを振り返る形で運用していました。ところが実際にやってみると、火曜と水曜の通話をほとんど誰も覚えていませんでした。60分あっても思い出す作業に時間が溶けてしまいます。火曜と木曜に15分ずつへ分けたところ、その場で台本の一文を書き換えて翌日から使えるようになりました。週あたりの合計は60分から30分へ減っています。

    そして週の終わりに数えるのは3つだけにします。架電した件数、担当者と話せた件数、次の予定が入った件数です。XtoXが支援先と見ている月次の管理表も、いちばん上にこの3つの推移を置き、細かい指標はその下にまとめています。項目が増えるほど記入が止まり、記入が止まると判定ができなくなるためです。

    なお、次の予定が入った件数まで見る理由は、アポの数だけを追うと質が落ちるからです。取れたアポが商談まで進んでいるかどうかは、商談化率の見方もあわせて確認してください。

    テレアポの見直しチェックリスト(8項目)

    今週の1つを選ぶ前に、次の8項目を確認してください。そのままコピーして社内で使っていただけます。

    今週の1つを決める前のチェックリスト
    □ 直近5営業日の架電を、3つの山に分けて数えた
    □ いちばん厚い山が、どれなのかを言葉で言える
    □ 今週変える場所を1か所に決めて、紙かチャットに書いた
    □ 今週は触らない場所を、チーム全員が把握している
    □ 担当者に断られた通話を3本、聞ける状態にしてある
    □ 聞き返しと書き換えの15分を、週2回ぶん予定に入れた
    □ 週末に数える3つの件数を、記録する場所が決まっている
    □ 断られた通話でも、最後にひとこと聞く言葉を決めてある

    よくある質問

    コツはいくつ覚えればいいですか?

    覚える数に上限はありませんが、同じ週に試すのは1つにしてください。2つ以上を同時に変えると、成果が動いたときにどちらが効いたのかを判定できなくなります。知識として持っておく量と、今週の現場で動かす量は別に考えるとうまくいきます。

    上手い人の真似をすれば成果は出ますか?

    声のトーンや間の取り方は個人差が大きく、真似がそのまま成果になるとは限りません。真似する価値が高いのは、話し方よりも手順のほうです。誰にかけているか、最初のひとことで何を伝えているか、断られたあとに何を聞いているか。この3つは言葉で共有できますし、翌日から同じように実行できます。

    効果は何週間で判断すればいいですか?

    2週間を目安にしてください。1週間では母数が足りず、たまたま良かった日に判断が引っ張られます。2週間続けて厚い山が薄くならないようなら、選んだ場所が違っていた可能性が高いので、手順1の分け方からやり直すのが早道です。

    まとめ:今週直すのは1つだけにする

    テレアポのコツは、すでに世の中に十分な数がそろっています。足りていないのは知識ではなく、どれを今週やるかを決める順番のほうです。直近5営業日の架電を3つの山に分け、いちばん厚い山に効くことを1つだけ選び、断られた通話を3本聞き返して、火曜と木曜の15分で書き換える。この4つを回すと、翌週には、その週に何が変わったのかを件数で語れるようになります。

    明日からの3ステップとしては、まず直近5営業日の記録を3つの山に分けてください。次に、いちばん厚い山を1つ選んで紙に書きます。最後に、今週の火曜と木曜の終業前15分を予定表で押さえてください。ここまでやれば、今週試すコツは自然に1つに決まります。

    自社の架電がどこで止まっているのかを、社外の目で一度分けてみたいという段階でしたら、無料相談で一緒に見ていきます。XtoXは600社以上の戦略設計と200社を超える導入実績をもとに、戦略立案から実行までを一気通貫で支援しています。

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